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【日本商品輸入業者インタビュー⑦】大連海英貿易有限公司

ジェトロ大連事務所の新企画がスタート!日本製品の魅力を探り、中国市場の変化を輸入業者の視点で理解するべく、インタビューを実施しました。第7回目では、大連海英貿易有限公司の陳冬梅総経理にお話を伺いました。 大连海英贸易有限公司 1999年設立 主要商品:酒類、調味料、麺類  SKU数: 約200SKU 販売地域:中国全土 販売先:日本食レストラン、スーパーマーケット、ECサイト 日本食レストランのニーズから、マーケットに注目 ・日本産食品の輸入ビジネスを始めたきっかけは何ですか。 海英貿易を設立する前は、大連から北京に海産物を輸送し、日本食レストランに卸すのが主な業務でした。その中で、多くの日本食レストランから、日本から輸入した調味料や酒はないかという問い合わせがあり、それらの食品を探すようになりました。 しかし、30年前は関税が非常に高く、輸入ビジネスのほとんどは国有企業が行っていました。当初当社は輸出入の資格を持っていなかったため、それら国有企業から商品を調達していました。しかし、中国がWTOに加盟した2001年以降、関税が大幅に下がり、多くの日本産食品が中国市場に入ってくるようになったのです。その後、2005年に輸出入資格を申請、2008年から日本産食品の輸入を開始しました。 市場の多様なニーズに柔軟に対応 ・市場の変化をどのように見ていますか。 当社の主力商品は約200SKUあり、そのうち酒類が約50%、残りは調味料や麺類などです。主に全国各地のディストリビューターに卸され、ディストリビューターが日本食レストランやスーパーマーケット、各ECサイトで販売しています。本社がある大連と関連会社がある北京は地理的に有利なため、現地の日本食レストランも我々に商品を直接購入しに来ます。 調味料は現在、日本食レストラン業務用の商品を中心に約50種類を輸入しています。 醤油、酢、ソース、ドレッシング、味噌、塩など、種類は様々です。輸入商品がまだ主流でなく日本の調味料が消費者にあまり知られていなかった頃、主要取扱品目は醤油と酢でした。しかし、近年の中国における日本食レストランの発展と料理品質の向上に伴い、消費者の日本の調味料に対する知識も増え、ニーズも多様化しています。 例えば、中国の一部の高級寿司店では、日本の赤酢が求められています。他の寿司酢に比べると価格は高いですが、品質の良いものを求める日本食レストランや、日本の本物の味を提供したいレストランでは、やはり注目されています。日本にはまだ中国市場に出回っていない調味料がたくさんあり、飲食店の多様なニーズが必ずしも大きな売り上げにつながらないかもしれませんが、今後も特徴のある商品を紹介していきたいと思います。 麺類は、そば、うどん、ラーメン、そうめんを主に輸入しており、中でもそばが最も売れています。日本産そばは、原料の選定から製造・加工まで厳しく管理されており、比較的高価であるにもかかわらず、根強いファンがいるのです。 酒類商品においては、梅酒、日本酒、焼酎、ウイスキー、リキュールなど、様々なアルコール製品を輸入しています。 その中で、現在最も売れているのが梅酒です。主力商品は和歌山県産梅を使った梅酒で、本格的な味わいがあり、7〜8年前から中国市場で販売、安定した売れ行きを見せています。日本酒の中では、高価格帯の大吟醸がよく売れています。焼酎の主な顧客は、日本人か日本文化を理解している中国人が中心です。そのほか、梅を漬ける専用の焼酎もあり、消費者からも好評をいただいております。梅の季節になると、中国南方地域でこの焼酎を購入し、梅酒を作るお客さんも多いです。梅と焼酎の割合を調整し、甘さなどの味をコントロールできるので人気です。 商品の魅力のありか Q: 特徴的だと思う商品をいくつかご紹介ください。 瓢太閤純米大吟醸 全国新酒鑑評会で19回(最終は2022年)金賞を受賞している純米大吟醸です。我々の長年の取扱品目です。 日新酒類株式会社が製造するこのお酒は、高品質な酒造好適米として高く評価されている徳島産「阿波山田錦」を100%使用し、豊かな自然環境でおいしい米ときれいな水で仕込んだ逸品。仕込み水は、一級河川でありながら清流として名高い四国山系吉野川の伏流水。雑味がなく、フルーティーな香りを持っており、この水で仕込んだお酒は非常に高貴で上品な香りを持っていることが特徴です。このお酒は主に、日本食レストランや日本酒が好きな顧客に購入されています。 にごり梅酒 熊野かすみ 和歌山県に自社梅園を持つ梅酒専門店「プラム食品株式会社」が、和歌山県産の紀州南高梅を使用し、香料や酸味料を一切加えず、熟成した南高梅の果肉を酒中にたっぷりと含んで醸造した梅酒です。フルーティーで甘くソフトな味わいは、アルコールの苦味にあまり慣れていない女性にも大変飲みやすくなっています。 日本では天満天神梅酒大会で2冠、梅酒全国制覇利き酒大会スタンダード部門で優勝をしています。 商品の多様化と企業理念を重視 ・商品選定時に重視する要素や今後の方針について教えてください。 商品の選定にあたっては、市場のニーズに応じて日本国内で適した商品を探し、品質、価格、ブランドの認知度などを総合的に検討しています。同時に、生産メーカー様の理念にも目を向けています。優れた商品やブランドの背景には、そのメーカー様の商品に対する理解やこだわり、生産に対する姿勢、市場に対する知識、パートナーに対する姿勢などが潜んでいるのです。 コロナ禍で中国国内では、一部の地域で流通が滞る場合も出てきますが、中国における日本産食品の市場は今後も拡大し、より多くの中国人消費者に受け入れられていくと思います。今後も、引き続き日本産食品を中国市場に多く輸入し、中国のお客様に紹介していきたいと思います。
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